現在、原則として、公共の場所や職場での屋内禁煙が義務化されています。
これは、受動喫煙による健康被害を防ぐために重要なことですが、事業者にとっては大きな変革を求められていることになります。
東京都では、こうした事業者(中小企業)を支援するため、「新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業(飲食事業者向け経営基盤強化支援)」として、「受動喫煙防止対策支援コース(受動喫煙防止対策助成金)」が設置されています。
今回は、受動喫煙防止対策支援コースの要件や補助金額、申請方法を見ていきましょう。

目次
- 受動喫煙防止対策助成金とは?
- 申請書受理期限
- まとめ
|受動喫煙防止対策助成金とは?
都内の飲食事業者等が「受動喫煙防止対策」に取り組む際にかかる費用を支援してくれます。
具体的には、喫煙専用室・指定たばこ専用喫煙室の設置、分煙環境設備の撤去の経費の一部が助成されます。
■ 受けられる支援
以下の2つの支援を受けることができます。
(1)助成金支援 :受動喫煙防止対策に必要な経費の一部が助成される
(2)専門家派遣支援:飲食店等の経営に精通した専門家から、経営上のアドバイスが受けられる
(無料・任意)
■ 助成対象者

●東京都内において宿泊施設を営む者
●東京都内において飲食施設を営む者(中小企業者)
※詳細は、募集要項をご参照ください
■ 助成対象事業
① 「喫煙専用室の設置」
② 「指定たばこ専用喫煙室の設置」
③ 「東京都『外国人旅行者の受入れに向けた宿泊・飲食施設の分煙環境整備補助事業』で取得した分煙設備の撤去等」
■ 助成率および助成限度額

● 助成対象事業 ①「喫煙専用室の設置」、②「指定たばこ専用喫煙室の設置」
- 助成率:2/3(客席面積が100㎡以下の飲食店:9/10)
- 助成限度額:400万円
● 助成対象事業 ③「分煙設備の撤去等」
- 助成率:2/3
- 助成限度額:150万円
■ 助成対象経費

助成対象事業の①「喫煙専用室の設置」、②「指定たばこ専用喫煙室の設置」を行う場合、対象となる経費の例です。
●建築工事
間仕切り壁設置
扉・ガラス・暖簾設置
クロス貼り・塗装・壁材・床材・天井材(不燃・難燃等の防火材料、耐シガレット材等)
天井点検口の設置・
既存施設の解体・撤去・処分
●機械設備工事
給排気設備(換気扇・ダクト等)設置
スプリンクラー移設・増設
火災報知機移設・増設
空調機器
●電気設備工事
上記の機器設備工事に伴う電気設備工事
照明機器(喫煙専用室に限る)・スイッチ
非常照明機器・非常灯
人感センサー、コンセント増設
●機器・備品類
空気清浄機、灰皿
●その他
所定の標識類の掲示、その他建築基準法等手続き、消防法等で設置が義務付けられている機械装置等
※対象経費の詳細は、募集要項をご参照ください。
| 申請書受理期限
令和6年9月13日(金)16:45(予算に達し次第、申込受付を終了)
※誤った記載や書類の不足などの不備がない申請書類が確認できて、受理されます。
(申請書を提出しただけでは受理とはなりませんので、ご注意ください。)
|まとめ

健康志向やインバウンド需要の高まりを受け、受動喫煙をどう防ぐかは、企業にとっても大きな問題となっていると思います。
一方で、愛煙家の来店を拒みたくないという店舗も多いはずです。
どちらのお客様も快適に過ごせる空間づくりに、この補助金は役に立つのではないでしょうか。
支援を上手に活用し、よりよい店舗環境を整えていきましょう。
弊社でも随時相談(無料)をうけつけております。
