「事業再構築補助金」の採択を受けた事業者が、新たに人材を雇うときに使えます。
「産業雇用安定助成金(事業再構築支援コース)」ができました(2023年4月1日)。
これは、「事業再構築補助金」と連携した助成金で、 「事業再構築補助金」のデメリットを補う支援として注目されています。
そこで、今回は「産業雇用安定助成金(事業再構築支援コース)」について解説していきます。

目次
- 支援対象と目的
- 特徴
- 助成の対象要件
- 受給額と対象期間
- 受給までの流れ
- まとめ
|支援対象と目的

■ 目的
「産業雇用安定助成金(事業再構築支援コース)」 の目的は、経営の厳しい企業が新規事業を行う際、必要な人材(※)を新たに受け入れやすくするためです。
(※)コア人材:専門的な知識などを持つ、年収350万円以上の者
■ 支援対象
・事業再構築補助金:成長分野への新規事業
・産業雇用安定助成金(事業再構築支援コース):労働者の雇用と安定
■ 管轄
・事業再構築補助金:経済産業省
・産業雇用安定助成金(事業再構築支援コース):厚生労働省
|特徴

産業雇用安定助成金は、「事業再構築補助金」と連携しており、「事業再構築補助金」の採択を受けた事業者が活用できます。
今までは、「事業再構築補助金」には自社の社員への支援がありませんでした。
そのため、補助事業を行う際も、新たに社員を雇用しにくく、既存の社員を有効的に活用したり、フリ―ランスなどの外注や専門家を活用するケースが多かったのです。
このデメリットを補うために、「産業雇用安定助成金(事業再構築支援コース)」は 作られました。
この支援ができたことで、新たに正社員を雇い、腰を据えて新規事業に取り組みやすくなったのではないでしょうか。
|助成の対象要件

対象事業主への主な要件です。
- 事業再構築補助金 「物価高騰対策・回復再生応援枠」と「最低賃金枠」 の採択を受けたもの
- 事業再構築に必要なコア人材(※)を新たに雇い入れたもの
- 雇用保険や契約期間などの一定の条件あり
(※)コア人材:専門的な知識などを持つ、年収350万円以上の者
|受給額と対象期間

● 中小企業
280万円/人(140万円×2回)
● 中小企業以外
200 万円/人(140万円×2回 )
*対象期間:1年間
*事業主あたり:5人まで
|受給までの流れ

「産業雇用安定助成金(事業再構築支援コース)」 受給するには、次の流れで進めていきます。
- 「事業再構築補助金」の応募書類の提出
- 審査・採択
- 「コア人材」の雇入れ(補助事業の実施期間内)
- 「産業雇用安定助成金」の支給申請
- 助成金の受給
|まとめ

今回は、「産業雇用安定助成金(事業再構築支援コース)」について解説してきました。
ポイントは、
- この春、「産業雇用安定助成金(事業再構築支援コース)」ができた。
- 「事業再構築補助金」に採択された事業者が、新たに正社員を雇う場合に申請できる。
- 一人あたり、中小企業は280万円、中堅企業は200万円がもらえる。
- 「事業再構築補助金」の補助事業の実施期間中に、新たに雇用しないといけない。
「事業再構築補助金」の申請を考えていらっしゃる方は、 「産業雇用安定助成金(事業再構築支援コース)」 も一緒に検討してみてください。
他にも、気になることがございましたら、一度お気軽にご相談(無料)ください。
